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2021/08/16コラム,エアコン
エアコン内部がカビだらけになる原因とは?カビが生えやすいパーツも紹介


エアコンの吹き出し口からカビが見えたら、エアコン内部のフィン(熱交換器)やファンにもカビがびっしり付着している可能性があります。カビをそのまま放置してしまうと、喘息や肺炎など病気の原因になってしまいますので注意が必要です。

自分のエアコンには「自動おそうじ機能」や「自動洗浄機能」がついているから大丈夫と思っているかもしれませんが、こういったエアコンも要注意です。これらの機能はあくまでフィルターを掃除する機能なので、フィンやファンのカビは自動できれいにはなりません。

この記事では、エアコン内部にカビが生える原因とカビによる影響、カビが生えやすいパーツ、内部清掃の方法やプロに依頼すべき理由について解説します。

エアコン内部のカビが起こす影響

エアコン内部に生えるカビを放置してしまうと、病気を引き起こしてしまう可能性があります。

運転をするたびに内部で繁殖し続けるカビが部屋中にまき散らされ、体内に入るためです。カビが原因で引き起こされる主な病気は、以下の通りです。

  • 喘息
  • 肺炎・夏型肺炎
  • アレルギー性鼻炎
  • アトピー性皮膚炎

例えば、夏型肺炎(夏風邪)の原因となる「トリコスポロン」というカビは、色が白や黄色で目立たないため、気付かずに吸い込んでしまいます。

エアコン内部に発生するカビの「アスペルギルス」や「アオカビ(ペニシリウム)」は肺炎や気管支喘息、エアコンの吹き出し口や浴槽の壁によく見られる「クロカビ(クラドスポリウム)」も気管支喘息の原因となります。

こういったエアコンのカビによる病気のリスクを減らすには、カビの除去しかありません。

エアコン内部のカビの種類とその影響

エアコン内部で確認できるカビ 特徴
クロカビ(クラドスポリウム) 黒い斑点状のカビ。住宅のいたるところに生え、アレルギーの原因になる。
ススカビ(アルテルナリア) 黒くスス状のカビ。非常に湿気を好む。アレルギー性鼻炎や気管支ぜん息の原因になる。抗カビ剤が効きにくい。
トリコスポロン 色が白や黄色で目立たないカビ。吸込むと発熱や咳、呼吸困難、だるさなどの症状(夏季肺炎)の原因になる。
アスペルギルス 変幻自在に色を変える。免疫力が低下している場合に肺の感染症や、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症を引き起こす。
アオカビ(ペニシリウム) 青色のカビ。クロカビより小さいため、長時間浮遊する。例としては少ないものの、感染症やアレルギーを引き起こす。

出典:東京都福祉保健局「室内のカビ対策」

エアコン内部がカビだらけになる原因とは?

カビを効果的に除去、防止するためにも、エアコン内部がカビだらけになる原因を知っておきましょう。

冷房運転時、エアコンは部屋の空気を吸い込み、内部で冷やしてから空気を吐き出します。温度の高い空気ほどたくさんの水分を含んでいるため、温かい空気を急激に冷やすときには結露(水滴)が発生します。

この結露によってエアコン内部の湿度は高い状態が続き、その水分によってカビが発生するのです。さらに、エアコン内部は「気温」「湿度」「ホコリ」によってカビが繁殖しやすい状態なので、カビが活性化するのです。カビが繁殖する条件は以下の通りです。

気温20〜35℃

カビの生育が活発になるのは気温が20~35℃です。ただ、ほとんどのカビは0~40℃の間でも生育し、種類によっては0℃以下、高温でも死滅しません。

梅雨の前の6月ごろから、気温が下がり始める9、10月あたりまでエアコン内部も室温と同じ20~35℃になるため、活発に繁殖します。

冬でも暖房運転すればエアコン内部は20℃を超えるため、冷房使用時に発生したカビが再繁殖します。そのため、エアコン内部は1年を通してカビが好む環境であると言えるのです。

湿度60%以上

カビは湿度60%で発生し、80%を超えると急激に増殖します。

温度が高いほど空気は水分を含んでいるため、雨の多い6月から10月までは湿度が常に高い状態にあります。ちなみに、夏場に冷房運転した際、空気を冷却するフィンの湿度は90%以上です。

ちなみにこれは夏場に限りません。エアコンが結露しやすい窓付近に設置してあれば、暖房運転時でも湿度の影響を受け、エアコン内部のカビが繁殖します。

温度と同じように、湿度に関しても年間を通じてエアコン内部のカビ対策が必要です。

ホコリや汚れ

ホコリや汚れはカビの栄養源となり、繁殖を助けます。

エアコンは室内の空気を内部で循環させるため、空気中に浮遊しているホコリやチリがエアコン内を通過します。

大きなホコリや汚れはフィルターに引っかかりますが、小さなホコリやチリは内部に到達し、そのまま蓄積していきます。

リビングやダイニングに設置してあるエアコンの場合、キッチンから流れる油汚れ、タバコの煙、人のアカ、ペットの毛などなんでも吸い込んでしまうため、カビが繁殖しやすい状況にあります。

そのため、エアコンを清掃するだけでなく、エアコンを設置してある部屋を清潔に保つことも重要となります。

エアコン内部のカビを予防する方法とは?

ここまで、エアコン内部のカビの影響やその原因を解説してきましたが、エアコン内部のカビを防ぐ方法はないのでしょうか?

エアコン内部のカビ予防としては、「フィルター清掃」「送風運転」「定期的な内部のクリーニング」を実施することで、日常的に予防できます。

フィルター清掃

エアコンのフィルターはホコリや汚れがたまりやすいため、定期的に清掃しましょう。

環境省によると、2週間に1度のフィルター掃除によって、冷房時は約4%、暖房時は約6%、消費電力を削減できます。省エネやエコのためにも、定期的なフィルター清掃を心がけてみてください。

参考URL:環境省「みんなで節電アクション!」

フィルター清掃の手順は、エアコンの取扱説明書を確認します。一般的な手順は以下の通りです。

  1. カバーを開けてフィルターを取り外す。
  2. フィルターの表側から掃除機でホコリを吸い取る。
  3. フィルターの裏側から水を流し、表側のホコリを使い古しの歯ブラシなどでかき出す。
  4. フィルター全体を洗い、十分に水気をふき取り陰干しして完全に乾燥させる。

フィルターは力を入れずに、丁寧に取り扱いましょう。

清掃後や電源オフ後の送風運転

エアコン内部がカビの温床とならないよう、定期的に送風運転して温度と湿度を調整します。

最近は「内部クリーン機能」や「内部乾燥機能」などが搭載されているエアコンが多いため、フィルター清掃後や運転後に積極的に活用しましょう。

頻度は冷房、または除湿運転後に3日に1回程度、使わない時期は1カ月に1回程度を心がけてみてください。エアコンに機能がないときは、30~1時間ほど送風運転することでカビを防止できます。

定期的なエアコン内部のクリーニング


定期的なエアコン内部のクリーニングにより、カビの繁殖や増殖を抑えられます。

エアコンのカビは、フィルターの奥にあるフィンやファン、ドレンパンなどに発生します。フィルターや吹き出し口をいくら掃除しても、内部でカビが繁殖していては意味がありません。

エアコン内部のパーツを定期的に清掃することで、カビの拡大を防げますし、なによりエアコンが長持ちします。

ただ、これらのパーツに発生しているカビを除去するには、エアコンの分解が必要です。見える部分だけそ掃除しても、裏側にびっしりカビが生えています。

エアコンを取り外してパーツを分解する作業はとても複雑なので、専門の清掃業者に依頼するのが良いでしょう。

【パーツ別】エアコン内部でカビが発生しやすい場所

エアコン内部でカビが発生しやすいパーツを紹介します。

フィン

フィンはエアコンの心臓とも言える、空気の温度を変えるパーツです。別名「熱交換器」とも呼ばれます。

フィルターを外すと見えるパーツで、アルミでできた薄い板がたくさん並んでいます。フィルターに近い場所にあるため、ホコリやゴミが溜まりやすく、空気を冷やす際に結露が発生します。

カビの発生条件が揃いやすく、ホコリやカビで目詰まりすれば、エアコンの効きが悪くなり多くの電力を消費することになります。

ファン


ファンは、吹き出し口の奥にある筒状のパーツで、風を起こす役割を持っています。ファンが回転することでエアコン内部の空気が外に送り出されます。

エアコンから出る風は必ずファンを通過するため、ファンにカビやホコリが溜まっていると、汚れた空気しか出てこないことになります。

カビが生えるのはファンの内部にある細かいパーツです。そのため、分解しなければ清掃できず、フィルターやフィンに比べ手間がかかります。

ドレンパン


ドレンパンは、エアコン内部に発生する水を一時的に溜めておく受け皿です。冷房運転により発生する水分を受け取ります。

ドレンパンに溜まった水は、ドレンポンプと呼ばれるポンプや、ドレンパン自体の勾配によってドレンホースに排出されます。

常に水気があるため特にカビが繁殖しやすく、悪臭の原因にもなるパーツです。ドロドロのカビでドレンホースが詰まれば、水漏れの原因にもなります。

エアコン内部のカビ取りは自分でできる?

エアコン内部のカビを除去するには、パーツごとに分解して清掃するしかありません。自分で清掃する際の注意点について簡単に解説します。

エアコン内部にスプレーの使用はおすすめしない

エアコンの内部洗浄向けに「エアコン洗浄スプレー」や「エアコンクリーナー」と呼ばれるスプレーが市販されています。

これらを使用してエアコン内部を掃除することは、エアコンメーカー各社は推奨していません。取扱説明書には、あくまで見える範囲(フィルターや吹き出し口)の拭き掃除に留めるよう記載されている場合がほとんどです。

表面の汚れを落とさないまま洗浄スプレーを使うと水漏れの原因になったり、電飾部分に液剤がかかるとエアコンが故障したりする可能性もあります。

エアコン内部に液剤が残ってしまうと、液剤残りにホコリや汚れが付着し、カビが発生する原因にもなりますので注意しましょう。

エアコン内部のカビ汚れは分解洗浄が必要


市販品を使ったとしても、各パーツの裏側に生えているカビは除去できないので、分解洗浄する必要があります。ただ、エアコンから各パーツを取り外し、それぞれを適切な方法で洗浄してから再度取り付けていく作業はとても複雑な作業です。

そのため、専門的な知識や技術を持ったプロのエアコンクリーニング業者に依頼することをおすすめします。

プロに任せれば、専用のスチームクリーナーや高圧洗浄機で徹底的に清掃してもらえます。養生もしっかりとされるので、部屋が汚れる心配もありません。

エアコン内部の清掃をプロに依頼する場合には、以下の点を抑えておきましょう。

分解洗浄できる業者は多くない

家電量販店やフランチャイズ契約店の中には、エアコン内部の分解洗浄に対応していない会社もあります。エアコンクリーニングと謳っていても、見える範囲だけキレイにしている会社があるので注意しましょう。

そういった会社は短時間で終わらせられるのはもちろん、そもそも技術を持った職人がいないので分解洗浄できないのです。カビや悪臭にお悩みなら、分解洗浄に対応している業者を選びましょう。

繊細なパーツも取り外して丸洗いしてもらえますし、カビやホコリを取りにくいファンの内部もスッキリと仕上がります。複雑なパーツの組み立てもスムーズです。

まとめ:エアコン内部のカビは定期的なお手入れと分解洗浄で

日々のお手入れと、年に数回の分解洗浄でカビは予防できます。

ただ、自分で分解洗浄するとなると、ハードルは一気に上がります。故障や事故のリスクを回避するためにも、エアコン内部の分解洗浄はプロに依頼しましょう。

株式会社プロコートは、他社がやらない分解洗浄に対応しています。分解費用の作業料金は基本料に含まれているため、安心してご依頼いただけます。

料金のことはもちろん、作業内容に関しても丁寧にお答えしますので、お気軽にお問い合わせください。

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